第一弾の作品が登録されていたので、読んでみました。松山せいじ先生の『奥サマは小学生』(全1巻)です。
ご存じの方が多いかと思いますが、都条例のアレの件で有名になってしまった例のマンガです。いろいろな意見がある事は当時から存じ上げておりましたが、一度も読んだことが無かったので今回Jコミプレミアムに公開されたとの事で、読んでみました。
赤松先生がブログでおしゃるとおり、18禁扱いではなく、当時も一般紙(と言っても個人的には微妙だとおもうんだけど)に掲載されていたものではあるのですが、一応「Jコミのアダルト枠」で公開されているため、ちょっと具体的な感想については差し控えたいと思います。
ただ、それに相当する行為が主人公の「妄想」であり、実際に実行に移したというシーンは一コマもありませんし、「妄想」の部分の描写に関しても、現在も一般向けとして発売されている雑誌にギャグ表現として使われている表現の範囲ですし、(それが18禁でないかと言われると正直疑問なのですが)副知事さんがこの作品を名前を出した前後を考えると、それが筆頭かというと表現的にもっとやばいのがあった気がするのです。
(具体的に作品が挙げられないのですが…)
もちろん、「他の方が酷いじゃないか」というのは反論としていちばんマズイ内容なのですが、ある程度がフリーダムであるが故に日本の漫画文化が発展したという所がないとは言えませんし、「ここがダメか…」と気にしながら描いてある程度、いままでのポジションを維持できる作品が出てくるかと言えばちょっと厳しいんじゃないのかと。
ただ、だからと言って野放しでいいとも思いませんし、ある程度の規制や自制は必要だとは思うのですが、それはあくまで出版社の自主規制であるべきで、行政が規制してしまうのはどうなのかと未だに思います。
というのも、表現の形や、どこまでアウトとかセーフというのは、時代の流れによって変わりますし、現実昔はタブーだったものが、普通に商業ラインにのっている事だってある訳です。
出版社の規制であれば、それがNGならば、それを取り扱ってくれる出版社に移籍すればいいだけの話ですが、法律なり条例にそれを一旦書いてしまうと、いくら時代遅れとなった決まりにしても、なかなか簡単には変えられませんし、それを待っているとその表現そのものが時代遅れになりかねません。
また、自主規制の緩い出版社の物が悪いだけなら、書店にアプローチして「それを隔離して、自分で判断できる年齢になるまで販売しない仕組みを取らないとお宅からは一切買いません」って行動はできるのだけど、全体で法律や条例として規定してしまうと今度は「その法律を隠れ蓑にして、自分の都合の悪い書籍を強引に該当するものと認定させる」という事があったとしても、大多数の人は知る術もないんですよね。手に入れられないから。
なんだか、話がどんどん脱線してるようなのでこの辺で。
Jコミ – http://www.j-comi.jp/
コメント