どことは言わないけど、ホント誰得だよ…。
違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が可決・成立 10月1日施行へ – ITmedia ニュース
残念ながら、違法のものと合法なものが混在していれば、それが違法かどうかの判断って難しいし、お金を払ったからといって、本当にそれが合法なものかというのは判りません。
その辺を考えずに「違法に配布されていたファイルをダウンロードしたから」と訴えてたりしたら、それこそ「合法だと思って利用したのに訴えられた」と騒がれる元ですし、「このレコード会社(または権利者)は、聞いてくれる人を犯罪者扱いする会社だ!」と騒がれたりすると、もちろん警察で騒ぐだけならそこで収まるのかもしれませんが、それで収まらないのが昨今の事情です。そうなった時にそのレコード会社の立場はどうなるか?まあ、おそらくご想像の通りかと思います。
なので、現状としてよほど悪質な件を除いて変な事になる事はないとは思うのですが、もし万が一「非親告罪化」が絡んできた場合に「レコード会社が意図としないところで、(捜査関係者が)イメージを落としてくれる可能性が発生してくる」という事という怖い事が想像できるのですが、これってレコード会社的にもメリットありますかね?
そんな物騒な法案は撤回された方がいいのですが、実際、無n優秀な政治家のみなさんのおかげで衆院、参院ともに可決してしまいましたし、賛成の人数を見る限り、施行までに撤回させる事はほぼ難しいでしょう。
なんで、「そうなった以上はレコード会社や音楽関係者にちゃんとやって欲しいこと」と書いてみようと思います。
・交渉窓口の柔軟化
個人でも、法人でも、窓を閉めずに交渉する窓口というか、そういう姿勢に傾いて欲しいです。合法的に使いたくとも、大抵のレコード会社は個人にいままで門戸を開いていませんでしたし、安心して使える仕組みを整えようとしませんでした。「自分達の販路を守る」ではなく、「沢山の人に使ってもらってファンを広げる」という方向に舵を切り直してもらいたいです。
・ネットストレージへの私的録音録画補償金制度活用
個人的には、「認証機能がしっかりとしているネットストレージに預けるのは、CD-R/MDに保存する事とたいして変わらない」ので、私的複製の一部だとされるべきだと思います。
結果として、「以前からそれっぽい事はやっていたのに、そのような理由でサービスを停止され、結果としてGoogleやAmazonに同種のサービスが行われて、(日本からの利用ができないはずにも関わらず)日本からの利用している人が沢山いる」という機会損失が発生している訳で、「せっかく制度があるのに、頑なにその枠に当てはめるのを拒否しているメリット」ってあるんでしょうか。
CD-RやMDの媒体よりも、記録されている権利者情報を特定しやすいはずですから、それこそ権利者にメリットがある話だとおもうのですが。
・違法データを権利者から正式に購入した事にする方法の整備
正規流通ですべてのものが手に入るのであれば、それにこした事はないのですが、中には「レコード会社がなくなった」だとか、「絶版で再版の見通しが立たない」などの理由で悪いとは思っていても、望ましくない流通経路で手に入れるしか無いケースも残念ですがあったりします。
なので、「どう考えても違法っぽいサイトでダウンロードしたんだけど、権利者にお金をちゃんと払いたい」という人向けに、簡単に権利者に支払えて、その事で「正式に購入したこととする」仕組みがあれば、お互いにとっていいのではないのでしょうか。日本レコード協会さんあたりが、文化庁の裁定制度なんかと上手く組み合わせてそういう仕組み作ってもらえませんか?
・もっと柔軟に、使いやすくて、かつお金を払いやすい仕組みを
さっきまで書いた事と共通する部分でもあるんですが、頑なに「この形式じゃないと駄目!」ではなく、もっと柔軟にさまざまな契約形態に対応できる仕組みを整えて欲しいですよね。
衰退してるって言うけど、柔軟に動けない事で機会損失している部分も多いと思うんですよね。
まあ、この先どうなるかはよくわかりませんが、良い方向に進むことを願います。
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