先週、1話について書いたような気がするのですが、1週間って早いのですね。2話が配信されていました。
主人公が若干微妙な立場に置かれているような気がしますが、残り1話でどう締めるのかが楽しみです。
代行ラプソディ(第2話)
さて、先週は田辺さんが名前だけしか出てきていなかったので、それを理由に田辺さん側のお話を書きました。今回については名前すらも出てきません。何かしら主人公の大きな挙動があればそれを引き出しに引っ張ってくればいいのですが、今回はどうもそれもなさそうですから、今回はおそらくのところの妄想ですかね。
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あれだけ暴れていたワイパーが落ち着き、やっと普通に進み始めたかなと思った矢先。
どうやら、お客様である女性が目を覚ましたようだ。配車係が言うには電話をくれたのはバーのマスターだという話だし、迎えに行ったときは実際、泥酔している様子だった。そのせいなのか、ヤツの挙動が若干おかしい。
いや、ヤツにとっては冷静に対応しているつもりなのだろう。ただ、より慎重になったのか少し減速気味のようだ。
もっとも、法定時速をしっかりと守って、運転者の鑑ではあるのだが…。
「田辺さんー、聞こえたら応答ください。」
配車係からの無線である。近頃、プラチナ電波だとか携帯に使う帯域を開ける関係で昔のタクシー無線のようなものではなく、携帯通信会社の通信回線を使った特殊用途の携帯電話のようなものではあるので、無線と言っていいのか微妙ではあるのだけど、携帯電話も無線だし、今回は関係ないだろう。
「なに?どうかしたの?」
原則としては、行き先を告げた後は特に急な事が無い限りはやりとりは無い。つまりは、なにかあったと言うことなのだろう。
「ちょっと言いにくいんだけどさ、ルート変更をお願いしたいからさ、止められるタイミングがあったらヤツを止めて連絡してくれないかなぁ。」
突然の無線、それにルート変更。嫌な予感しかしない。
「それがさぁ。バーのマスターから電話があってね。お客様が乗ってた車、彼女のじゃないらしいんだ。そういう事で、実際の持ち主をお客様から聞き出した上で、その持ち主の家に行ってもらいたいんだ」
「今、目が覚めているみたいだけど、さっきまで泥酔して寝てた人だよ?せめて大体の場所とか聞いてないの?その持ち主の人の家の場所。」
「それが判らないらしいのさ。よく来るお客様とかが居たとしても基本的には私生活は関知しないっていうのが彼らのルールでしょ?」
「まあ、そうだけどさぁ…。」
しっかし、大変な事なったなぁ。でも、一番大変なのはそのお客様を乗せて、その車を運転しているヤツなのだが、なにかそれとなく話されているのだろうか。
「止められた止めるよ。ただ、車にキズを入れる訳にもいかないから、場合によっては一旦元の目的地に着いてから、そっちに行くように差し向けてみるかもしれない。その場合、なにか言われたら割引してもいいかな?」
「んー。その辺は田辺さんに任せるよ。でも、アベノミクスだとか知らないけどいろいろ厳しいから、できるだけその率はセーブしてね。」
「……わかった。」
ヤツの進行方向が、当初の目的地へ行く道と変わった。ひょっとすると、お客様から直接その旨を伝えられたのかもしれない。
まあ、なんというか。……がんばれ。
(続きは…どうだろ)
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書いてみたけど、「どこの会社だよ!」っていう感じの内容になりました。ハンディータイプの無線機(トランシーバー)で連絡を取ればいい気もするのですが、取ってる様子がないんですよね。
実際、こういう場合ってどういう対応するんでしょう?
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